陰関数定理
最適化を考える時に 陰関数定理とラグランジュの未定乗数法を考える事が多いので,これらについて紹介したいと思います.
今回は二変数の場合の陰関数定理について紹介します.
定理 |
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がを満たし,の近傍で微分可能でともに偏微分が連続で, とする.この時,あるの開近傍上定義され,となる関数で,任意の上,を満たすものが存在する. |
これを証明します.存在を示すので,具体的に構成できればよいわけです.
まず偏微分が連続であることと, の近傍で微分可能であることから, を含む の開近傍 上で, に対し, は符号が全て同じとなるものが存在します. 符号はひとまず正とします.(負の場合は をとればよいです)
これにより, 上, となり,逆に 上 となります. の連続性から,十分小さい開近傍を取ると, で, と は符号が変わらず, でも 同様となります.そのため, を固定すると は単調増加で符号が変わることから,任意の に対し,ただ1つの となる が存在することがわかります.
よって関数 を と定めればよいです.
さらに,これは微分可能であることもわかります.
証明は平均値の定理を使うことで出ます.